無謀だった太平洋戦争

アメリカと開戦すると決めた日本は、１９４１年『真珠湾攻撃』を実施したんだ。
同時に、イギリス領のマレー半島に上陸してね、『太平洋戦争』の幕は明けた。

この時、アメリカの国民は、この戦争に乗る気じゃなかったんだよ。
でもね、「宣戦布告が遅れ、真珠湾攻撃は、だまし討ちだ！」と報道してね、国民の怒りをあおったんだ。
それに、以前から危険な国として、日本はアメリカに調査分析されてたからね。
暗号なんかも全て解読されていたんだ。

日本は、「アジア圏から白人を追い出し、アジア人による政治が行える地域を作るんだ！」って、
『大東亜共栄圏』を理想として、戦争を開始したんだ。

初戦は、怒涛の勢いで、太平洋上の島々を占領していったんだ。
各所の海戦にも勝ち続けていたしね。

でも、ミッドウェー島を攻略するために臨んだミッドウェー海戦で、日本海軍は大打撃を受けてしまうんだ。
空母４隻、重巡洋艦１隻を失い、他にも重巡洋艦・駆逐艦が大破や中破してしまった。
歴戦の勇士のパイロットも多くが戦死してね。
ミッドウェー海戦での戦死者は３，０００人以上になったんだ。

このミッドウェー海戦が、日本軍のターニングポイントだったね。
ミッドウェー海戦で、多くの艦船を失った日本海軍は、戦闘力が急激に低下してしまったんだ。

だから、前線への補給もままならなくなり、戦いどころじゃ無くなってくるんだよ。
これじゃ、占領した島々も守る事もできないでしょ。
ついには、撤退に次ぐ撤退だ。

ヨーロッパでは、１９４３年にはイタリアが降伏。
１９４５年にはドイツが降伏。
日本は完全に孤立状態になっちゃったわけ。

ついには、日本国内の物資も乏しくなり『配給制』が始まったんだ。
制海権や制空権を手に入れたアメリカは、日本本土への空襲も始めたんだ。
だから、子供達を空襲から守るための『学童疎開』も実施された。

戦局は後退につぐ後退で、硫黄島もアメリカに占拠され、沖縄への上陸も始まったんだ。
特に、沖縄の戦いは悲惨だったねぇ。
沖縄の市民は、降伏する事も許されず「生きて恥をさらすより死ね」って言われてたんだ。
市民を守るべき軍隊は、市民を見捨てて逃げる有様だ。

だから、沖縄戦では、集団自決などで１０万人以上の死者を出してしまったんだ。
その多くが民間人なんだよ。

そんな状況に、連合国側から降伏の『ポツダム宣言』を勧告されたが、日本政府は無視しちゃう。
だって、負けを認めると、日本政府や軍首脳部の責任になっちゃうでしょ。
こんな悲惨な状況になっても負けを認めなかったんだ。

ついに、１９４５年８月６日に広島へ『原始爆弾』が投下されてしまった。
続いて、８月９日には長崎へ『原始爆弾』が投下。
これで、日本は『ポツダム宣言』を受け入れ無条件降伏したんだ。

昭和天皇の『玉音放送』により、国民に敗戦が伝えられたんだ。
これで、軍部の暴走による一連の侵略戦争は全て終結する事になる。

▲▲　ページのtopへ　▲▲