稲作で生活が変わる弥生時代
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登呂遺跡
登呂遺跡探索記


遺跡めぐりに・・・

稲作で生活が変わる弥生時代

さらに時代は進んで、今から2,500年ぐらい前に、画期的な事が起きるんだ。
それはね、『稲作』が、中国から伝わって来た事。
「な〜んだ、米かぁ〜」 なんて思ったあなた。
お米をバカにしてはイカン!

この稲作の伝来で、生活が激変しちゃうんだから・・・
米作りが始まったって事は、未来の日本を大きく左右するような出来事なんだよ。

だって、お米があれば、イノシシやシカが取れなくても食べていけるでしょ。
お米なら、肉と違って保存もきくしね。
お米が保存できるって事で、ずい分と計画的な暮らしが出来るようになったんだ。

登呂遺跡の高床倉庫

お米は、『高床倉庫』ってところで保存してた。
その辺に置いとくと、ネズミに食べられちゃうからね。
柱には、ネズミ返しも付いてる。

それに、彼らは、稲作専用の道具も作ったんだ。
『木ぐわ』や『田げた』がそれね。
そんなのを使って、お米を作ってたんだ。


この頃になるとね、大勢の仲間と集落を作っての生活。
だって、『稲作』って、2人や3人じゃ出来ないでしょ。
どうしても共同作業になっちゃうじゃない。
こうなると、もう、個人が勝手にお米を作ったり、狩りをしたりってできなくなるんだ。

それでね、集落が大きくなればなる程、集団をまとめるリーダーが必要になってくるわけですよ。
だから、各集落にそれぞれリーダー的な人が現れてくるようになるんだ。
集落は、リーダーのもと共同で作業をおこなうようになるんだ。
「今日から苗作りの準備を始めるぞ!」とか、「明日、田植えするぞ!」とかね。


的確な指示を出して収穫量が多いと、当然、リーダーは尊敬されちゃうでしょ。
手腕のあるリーダーなら、偉そうにしてても皆は安心してついていっちゃうよね。
「あいつ、偉そうにしてるけどやり手だよな」「リーダーの言う通りにすれば安心だぜ」ってね。

でもね、何処のリーダーも優秀とは限らないんだなぁ〜。
指示が、ヘタなリーダーだったら、その集落はちっとも豊かになれない。
「なんだあいつ! あいつの言った通りにしても収穫少ないじゃんか!」ってな事になるでしょ。
(頑張っても、頑張っても給料が安いのと一緒。 「社長がバカだから苦労するんだ!」 なんてグチってない?)

当然、人々は安心で安定した暮らしのために、優秀なリーダーを望むよね。
だから、ダメリーダーのいる集落は、優秀なリーダーに吸収されたり、合併されたり・・・
もちろん、力づくで吸収されたり合併されたりって事もあったんだ。

そんな、こんなで、集団が大きくなるとリーダー1人じゃ大変じゃない。
だから、リーダーを補佐するブレーンも必要になってくるわけ。
『占い師』もそのブレーンの一人ね。
『占い師』は、「今年は、豊作だ」とか、「不作だ」とか、占ってたんだ。
(先行きに不安を感じるのは、今も昔も一緒ですから・・・)

そんな『占い師』は、みんなに尊敬されてる・・・  って言うか、恐れられてたんだ。
だって、自分に都合の悪い人を「神のお告げ!」とかで、抹殺したりしてたからね。
占い師は、『銅剣』や『銅鐸』や『銅鉾』などの『青銅器』を使って、権威を見せつけてたんだよ。
(一様、武器らしいです。 だけど、あんなの重たくて振りまわせませんって・・・)

こうやって、段々と、役割分担や身分の差が出来てくるんだ。


話は変わるけど、器(土器)も進化したんだよ。
薄くて、丈夫な土器に変わってきたんだ。
以前のようなゴテゴテした装飾は少なくなっちゃってね、シンプルで実用的なものが多くなった。

初めてこの時代の土器が見つかったのが、東京都の文京区弥生町の貝塚。
だから、『弥生土器』=『弥生時代』って名付けられたんだ。
(結構、発想が単純なネーミングだ。)

彼らの生活が知りたいんだったら、
静岡県静岡市の『登呂遺跡』か、佐賀県神埼市の『吉野ケ里遺跡』に行ったらいいよ。
珍しい光景が見れるから。

弥生時代の住居(登呂遺跡にて) 弥生時代の住居(登呂遺跡にて)

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弥生時代は、『稲作』 が始まった事が最大の出来事。
収穫の多少により、貧富の差ができてしまった。
それに、役割分担により、指導者階級と労働者階級と、身分の差ができてしまった。
そして、時が経つと小さな集団は大きくなり、国ができていく。   >>> 集落が集まり国になる

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