復興を速めた朝鮮特需
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男のロマン**タミヤシリーズ

復興を速めた朝鮮特需

朝鮮は、北と南に分かれて緊張状態じゃない。
両国とも、朝鮮半島の主権を巡って対立してたからね。
ついに、1950年、『朝鮮民主主義人民共和国』側が軍事境界線を超えて侵攻してきたんだ。
これが、原因で全面戦争になった。

アメリカは、ソ連がいない間に採決して、国連軍を韓国へ応援として派遣する事を決めてしまったんだ。
これに対し、中国は義勇軍を北朝鮮へ派遣して支援したわけ。
『朝鮮戦争』と言いながら資本主義と共産主義の代理戦争なんだ。


この朝鮮戦争が起こって、日本を弱体化ばかりしてきたアメリカは方向転換しだすわけね。
「日本を味方にして、軍事力を持たせ共産主義の防波堤にしよう」と、思いついたんだ。
だって、日本は、中国ともソ連とも戦った事があるでしょ。
その上、勝っちゃったし。

自分たちアメリカとの戦いも、当初は戦局を優勢にすすめたぐらいだったからね。
「敵にすると面倒だが、味方にすると心強い」って思ったんじゃない。

でも、日本には実質GHQが作った『平和主義』の日本国憲法があるでしょ。
だから、日本は軍隊を持てないわけ。
アメリカにとって後から考えると、この『平和主義』は、誤算だったようだ。
とりあえす治安維持の目的で、警察より強力な武器を配備した『警察予備隊』を作ったんだ。
後に、『保安隊』になり、『自衛隊』になっていくんだけど。

そこで、アメリカは、「日本と友好を結んで、資本主義国の仲間にしておこう」って考えたわけ。
1951年に、アメリカのサンフランシスコで、『サンフランシスコ平和条約』を結んだんだ。

この時、同時に『日米安全保障条約』も締結されてるんだ。
この条約によって、アメリカ軍の日本駐留が決まったのね。
沖縄を始め、各地に米軍基地があるのは、この条約があるからなんだ。

この一連の条約により、占領軍(GHQ)は撤退し、日本は独立を回復するんだ。


こうやって、戦争で戦った相手のアメリカとは仲良くなれたんだけど。
次は、ソ連との国交回復を早く実現させる事を日本政府は望んだんだ。
だって、シベリアには、大勢の日本人捕虜がいて、極寒の中過酷な労働をさせられたからね。
だから、早くシベリアに抑留された日本人を帰国させる必要があったんだ。

鳩山一郎内閣は、確かに『北方領土』の問題はあったけど、『日ソ共同宣言』を発効したんだ。
この共同宣言には、「外交関係の回復」や「犯罪の日本人の釈放と日本への帰還」など含まれているんだ。
この『日ソ共同宣言』の発効おかげで、ソ連も日本の国際連合への加盟も認めてくれたんだ。


ところで、アメリカは朝鮮戦争で必要な物資を日本に生産させ、買い取ってたのね。
朝鮮に近いし、アメリカ本土から運ばせるより早く安く済むからね。
特に、被服、軍用毛布、土嚢用麻袋などの需要が多く、繊維業界はウハウハさ。
これを 『朝鮮特需』って言って、日本にとって、ものすごい好景気をもたらしたんだ。
戦後の復興もこの『朝鮮特需』が無かったら、もっと時間がかかった事だろうと言われてる。

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朝鮮戦争は、日本の復興に多大な影響を与え、急速な復興の支えとなった。
力を取り戻しつつあった日本は、各国との友好関係の復活を目指して活動した。
完全復活した日本は、さらなる経済成長を遂げる事になる。   >>> 経済成長は東洋の奇跡

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