陰陽師「安倍晴明公」をお祀りする神社。

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晴明神社 (京都)

晴明神社

陰陽師の安倍晴明を祀る神社です。

安倍晴明が亡くなった後、一条天皇様はその遺業の尊さに晴明神社を創建されました。
また、清明は稲荷大神の生まれ変わりと言われていたそうです。
その社は、安倍晴明の屋敷跡に建てられました。

全国に、安倍晴明神社や晴明神社、安倍神社など晴明に関わりのある神社があります。
それだけ、安倍晴明が有名であったのでしょう。



パワースポットの晴明神社

五芒星はいたる所にあります

晴明神社は、安倍晴明の屋敷跡に建てられました。
ここは、御所の鬼門にあたる場所。
晴明は、ここに住み暮らし、御所を守っていたんだ。。

今の晴明神社はこぢんまりとしてるけど、もともとは東は堀川・西は黒門・北は元誓願寺・南は中立売という広大な地域だったらしい。
ところが、応仁の乱や豊臣秀吉の都造り、度々の戦火で、その規模は段々縮少してしまったそうだ。

晴明神社を有名にしているのが、パワースポットの数々。
いたる所に「五芒星」のマークを見ることができる。
この「五芒星」は、陰陽道における強力な魔よけのマークなんだ。

「厄除け桃」

一の鳥居にも、「五芒星」のマークが掲げられてる。
普通は、神社名などが掲げるのですが・・・
やっぱり、目をひきますね。
僕も鳥居の「五芒星」を見て、「何だろう?」って飛び込んだんだ

他にも、古来より魔よけの果実と言われている桃。
これを像にした「厄除け桃」があるでしょ。
樹齢約300年の御神木のクスノキもある。

多くの方が、厄除け桃やクスノキに触っていました。
僕もシッカリ触って来ましたよ。 ご利益あるかなぁ〜?

ご利益もある「晴明井」

有名なのが、念力で水を湧き出させたという「晴明井」。
病気が治るご利益があるそうです。
この井戸水は、飲んでも良いそうですよ。
僕は飲んでませんが・・・

多くのパワースポットがあるのが晴明神社です。

千利休の屋敷もあった







なんと、「四神門」の左手には、「千利休居士聚楽屋敷趾」の碑がある。
「何故こんな所に・・・?」って思いましたが・・・
利休は、大阪の堺に生まれ茶の湯に親しんでいましたが、後に織田信長や豊臣秀吉に仕え、秀吉と共に京都に住んでたんだ。

利休は、ここに聚楽屋敷を構え、「晴明井」の水を使ったらしい。
後に、秀吉の逆鱗にふれ、利休は切腹するんだけどね。
利休が切腹した場所が「晴明井」の近くだったそうです。
安倍晴明と千利休、不釣り合いな二人でも接点があったんだね。

有名な晴明神社のわりには、こぢんまりとしてて「こんなもんなの?」って感じだったなぁ〜
でも、普通の神社より興味深い神社でしたよ。
まだまだ、「日月柱」や「一條戻橋」、「式神石像」なんてものもありますし・・・
一度、行ってみてはどうです?


安倍晴明

安倍晴明

安倍晴明は、ご存知、平安時代の陰陽師。
大阪市阿倍野区に生まれたらしいです。
安倍晴明は、平安時代では最先端だった天文道や占いなどの陰陽道に関し、優秀な陰陽師だったそうだ。

当時は、医学や自然科学なんて進んでないでしょ。
だから、病気になっても雷が落ちても 「たたりじゃぁ!」 とか 「悪霊じゃぁ・・・!」 って騒いでいたんだ。

そこで活躍するのが陰陽師。
吉凶を占ったり魔除けや悪霊払いなど行っていたんです。

当時の皇族・貴族達には重要な存在だったんだよ。
陰陽師は、りっぱな国家公務員だったんだ。


その陰陽師の中で特に優秀だったのが安倍晴明。
彼には、多くの伝説が残っています。

一橋戻橋と式神

晴明は、「式神」っていう神(精霊)を用いてたそうだ。
なんと、十二もの「式神」を使いこなしてたらしい。
でも、奥さんが、「式神が怖い・・・」って怖がるので、一条戻橋の下に隠してたんだって。
優しいって言うべきか? 奥さんの尻に敷かれてたって言うべきか?

晴明神社の一の鳥居をくぐると、左手に一条戻橋のミニチュアとそこに佇む式神が迎えてくれます。
初めは、「何じゃこりゃぁ?」なんて思ってたのですが・・・
一条戻橋の下に隠してた式神を再現したのね。

では、安倍晴明の伝説を少々・・・

■ 花山天皇の前世 ■ ■
花山天皇様は、原因不明の頭痛に悩まされる日々を送っていた。
多くの人が、召し出され治療を試みたんだけど、ちっとも治らない。
そこで、晴明を呼び出した。

晴明は、多くの側近が見守る中、占いを行い花山天皇様に話し始めた。
「帝は、前世では徳の高い行者でした。 そして大峰の某宿にて入滅されました。 その頃に積まれた徳により、今はこうして天皇という尊い位に就いておられます。 しかし、前世の髑髏が岩の割れ目に落ち込んで岩に挟まれます。 だから、このように頭痛に苦しめられるのです。 その髑髏を取り出して広いところに安置すれば、必ずや痛みは消えるでしょう。」

「そんな・・・、前世の髑髏を取り出せと簡単に言われても・・・ 何処にあるんだ?」
って、晴明の話を聴いていた側近達がざわめき始めたんだ。
花山天皇様は、「髑髏のありかは、もう晴明には分かっているんだろ」 と尋ねると、晴明はすらすらと場所を告げる。

さっそく、家来達がその示された場所に向かい、晴明の言う場所で落ちて挟まっている髑髏を見つけた。
その髑髏を取り出して、安置させたところ、花山天皇様の頭痛は嘘のように治まってしまったという。

■ 道長の危機を救う ■ ■
関白の藤原道長は建立中の法成寺の進捗見るために、度々現地へ赴いていた。
いつものように、飼っている白犬と門を入ろうとすると、普段はおとなしい白犬が、この日は吠え回っている。
どうやら 「中へ入るな!」 といっているらしい。

「おいおい、どうしたんだ。 今日に限って... いつも、入っているだろ!?」
それでも裾に噛みつき 「ダメだよ」 って一向に放す気配はない。
さすがの道長も 「こりゃ、なんかあるな? 誰か晴明を呼んで参れ」 って晴明が呼び出された。

やってきた清明は、さっそく占いを立て道長に伝える。
「これは、道長様を呪詛する呪物が埋めてあるようです。 犬が察知して、道長様に危難を知らせたようです」
「はて、呪物とは・・・? しかし、この広い境内のどこに埋まっているのか・・・ 清明にはわかるのか?」

晴明が示した場所を道長の家来が掘ると、二つの片を黄色のこよりで結わえてある一組の土器が出てきました。
「何であろうか?「 と割ってみるが、中には何も入っていない。
でも、土器の底に朱砂で何やら文字が・・・

それを見た清明は、「こりゃぁ・・・。 私以外に、こんな呪法ができる者がおるとすれば、芦屋道満しか考えられませぬ」
そう言うと、懐から紙を取り出し鳥の形に折り、呪文と唱え空へ投げ上げた。
するとたちまち白鷺に姿を変え、南の方角へ飛び去っていった。

「あの鳥の行き着く先を確かめて参れ。」
言われて、供の者が探したところ、そこは芦屋道満の屋敷であった。
芦屋道満を捕らえて問いただすと、「堀川左大臣顕光公の依頼で、呪詛をかけた」 と白状。

道長は、「なんと、けしからぬことである。 だが、命じたのは顕光公であり、道満に直接の咎はない」
と、芦屋道満をきつくお叱り、生国である播磨へ追放したという。

■ 百鬼夜行 ■ ■
幼い頃、賀茂忠行に陰陽道を学んでいた晴明は、ある夜、忠行の供をして下京辺りに行った。
晴明は徒歩で牛車の後ろを歩き、忠行は車の中で眠り込んでいる。
晴明が、ふと前方を見ると、鬼共がやって来るのが見えた。
でも、誰も気づいていない。

驚いた晴明は忠行を起こし、「忠行様、鬼共がやって来ます」 と伝えた。
目を覚ました忠行が前を見てみると、晴明の言うとおり鬼共が近づいてくる。
「車を停めよ。 牛車の陰に隠れ、息を潜めて動くな。 決して物音を立ててはならぬ」
供の者にそう言い、忠行は方術を用いて、牛車と自分達を鬼共の眼からは見えないようにして鬼共をやり過ごした。

晴明が優れた才能を持つ事を悟った忠行は、その後、晴明を自分の側に置くようになった。
そして、忠行は、晴明に陰陽道の全てを伝えたという。

■ 蛙を殺す事 ■ ■
ある日、晴明は、広沢の僧正に会うため遍照寺を訪れた時のことです。
「式神を使うそうですね。 人も簡単に殺す事ができるのでしょ?」 と、若い僧達が晴明に尋ねました。

「簡単には殺せませんが、気力を込めれば殺せるでしょう。 虫などは簡単に殺せますが、生き返らせる術は知りません」
「それに、無益な殺生を行っても意味がない事です」

ちょうどその時、5、6匹の蛙が庭に出てきて、池の方へ飛び跳ねて行きました。
それでも若い僧達は、「もし、おっしゃってる事が本当なら、試しにあれを殺して見せてはくれませんか」  と言うのです。

「罪な御坊方ですね。 しかし、私の力を試そうとしているようですから殺してみせましょう」
そう言うと、晴明は草の葉を摘み取り、呪文を唱えて蛙の方へ投げました。
すると草の葉は、蛙の上にかぶさり、蛙は真っ平に潰れて死んでしまいました。
これを見ていた若い僧達は、顔色を変え晴明の事を恐ろしく感じたという。


ここで紹介した清明の伝説は、ほんの一部です。
まだ、まだ、摩訶不思議な多くの清明伝説が残っています。
清明の伝説だけで、一冊の本が書けるほどあります。
実際に、何冊もの本も出ていますが・・・
この摩訶不思議な能力や伝説こそ、清明の魅力だと思います。



晴明神社へのアクセス&拝観料


【拝観料】  無料


【拝観時間】 9:00〜18:00


【アクセス】
 地下鉄 「烏丸今出川駅」 徒歩12分
 バス 四条駅より 「一条戻橋・晴明神社前」 徒歩2分
 バス JR京都駅より 「一条戻橋・晴明神社前」下車

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