法隆寺(斑鳩寺) (奈良)
推古天皇と聖徳太子が用明天皇の意志を継いで、607年(推古15年)に、寺とその本尊「薬師如来」を造られたのがこの法隆寺です。
西院伽藍には国宝の金堂と五重塔が、東院伽藍には国宝の夢殿が建立されています。西院伽藍は現存する世界最古の木造建築物群です。
他にも、南大門・中門・鐘楼・三経院・回廊・西円堂などなど多くの国宝を抱え、数多くの重要文化財があります。
本当に、見応えのある寺院です。
法隆寺探索記
瓦葺のJR法隆寺駅から北に向かって20分程度歩くと、法隆寺の駐車場が見えてきます。
(歩くのが面倒なら、バスを利用する事もできます)
さて、いよいよ法隆寺の南大門に向かって歩くのですが、どうせなら参道の松並木の間を歩きましょう。
両側に車道がありますが、真ん中に松並木に挟まれた歩道があります。 いよいよ、って感じです。
松並木を300m程歩くと国宝の南大門が見えてきます。
長く続く左右の塀、南大門前の広場の大きさから、法隆寺がいかに大きいか想像させます。
広場には、観光ガイドのおっさんが観光客に声をかけてました。 (有料か無料か分かりません)
南大門をくぐり先に進むと、正面に小さく中門と五重塔が見えます。南大門から150m程先かな。 ひろぉ〜!
この中門も国宝なんだ。
この中門ね、出入り口の真ん中に柱がある。
何故、こんな構造なのか7不思議の1つになってます。
7不思議と言えば、南大門の前に 『鯛石』 って魚の形をした踏み石があります。
大和川が氾濫した時に町が洪水に見舞われても、この鯛石のところまでしか水が来なかったといわれてます。
この中門に向かって進んで行くと、『日本最初の世界文化遺産 法隆寺』って刻まれた大きな岩があります。
へぇ〜、法隆寺が日本初の世界文化遺産なんだね。
中門を見て、これまた国宝の回廊に沿うように左に行くと、左端に回廊の内部へ入れる入口があります。
早く、国宝の金堂や五重塔を間近で見たいと思うでしょうけど、はやる心を抑えて、もっと左に進んでみましょう。
これまた国宝の三経院や西円堂を見る事ができます。
階段を登り小高い丘にあるのが八角造りの西円堂です。
右奥には鐘楼があって、その手前から金堂や五重塔を見下ろせる場所があります。
木立の間から見える金堂や五重塔も良いもんですよ。
撮影しようとした瞬間に右奥の鐘楼から、いきなり鐘が ”ゴーン” って鳴ったもんね。 ビックリしたなぁ〜
いきなりなんで、カメラ落としそうになりましたよ。
でも、法隆寺の鐘の音。 「柿食えば・・・」 ですよ。 (まあ、柿のシーズンじゃ無いけれど)
さあ、三経院や西円堂を堪能したら、来た道を戻ってね。
いよいよ金堂と五重塔を見に行きましょう。
拝観料は、1,000円。
チョット高いように思うかもしれませんが、これだけ国宝や重要文化財を見て回れたら十分かも・・・
ココで貰うチケットは、回廊内部の拝観だけでなく、後から回る大宝蔵院や夢殿の分も含まれています。
落とさないでね。
(僕は、途中で落としてしまった・・・ トホホホッ・・・)
回廊内部に入ると、左に五重塔、右に金堂がデ〜ンとあります。
正面奥には大講堂があり、回廊の左奥は経典を納める経蔵。 右奥には鐘楼があります。
時間制限はありませんので、見れるだけ見て回りましょう。
だって、回廊を含め、見るもの全て国宝なんですから。
回廊の柱や金堂の柱なんかもジーっと見て下さい。 真中が少し膨れていますよ。
パルテノン神殿みたいにね。 (インドやペルシャなんかの文化が伝わってきた感じがする)
さて、五重塔や金堂など回廊内部を満喫したら、回廊を後にして先に進みましょう。
次は、鐘池の前に、聖徳太子の尊像を安置するための聖霊院があります。 この聖霊院も国宝だ。
この後、有名な夢違観音像や玉虫厨子を展示てしている大宝蔵院に向かうのですが、受付の右側にある網封蔵もお忘れなく。
高床式で、寺宝を保管するための蔵で、昔は、このような蔵が、三十三棟もあったらしい。
この網封蔵も国宝です。
網封蔵の左側の通路の入り口に受付があり、チケットを見せる事になります。
この通路の先が大宝蔵院です。
途中の右手に、細殿と食堂が見えます。
この食堂も国宝で、細殿は重要文化財です。
その先に白と朱色の大宝蔵院があります。
この建物だけ近代的で、ちょっと法隆寺には不釣り合いの感じがします。
多くの文化財を守るため、中は少し薄暗くなってました。
光で文化財が劣化するのを防ぐためだと思います。
中には、夢違観音や玉虫厨子、阿弥陀三尊像などなど、国宝のオンパレード。(大宝蔵院内部での撮影は禁止ね)
教科書にも載っている有名な聖徳太子像もここで見る事ができます。
仏像など好きな方は、1日いても飽きない事でしょう。
なんと、この大宝蔵院内で、チケットが無くなっている事に気づきました。
「うそぉ〜! まだ、夢殿が残っているのに・・・!」
一様、探しに戻ってみましたが見つかりません。 風に飛ばされたか、誰かに拾われたか・・・
こんな事にならないように、チケットは大事に持っていましょう。
(はぁ〜 あきらめるしかないかぁ・・・ 残念!!)
気落ちしながら、取りあえず夢殿に向かいます。
夢殿のある東院伽藍に向かうには、東大門をくぐって向かう事になります。
東大門は珍しい三棟造りで、下から見上げると梁が3本通っているのが分かります。
この東大門も国宝です。 (なんぼ国宝があるのやねん)
東大門を出ると、そこは公道になっていました。
車やバイクは通るし、観光客はゾロゾロ歩いてる。
夢殿に向かう途中には、露店まであって・・・
急に、現実世界へ引き戻された感じ。
チケットが無いのは分かってますが、取りあえず外観だけでもと思って東院伽藍に。
夢殿の拝観だけで300円。
300円を払って、夢殿を見ても良かったんですが・・・
心が萎えてて・・・。
周りを見てきただけでした。
でもね、回廊の隙間から夢殿も見れましたし、これまた国宝の鐘楼も見てきました。
まあ、これで満足しとくか・・・
この鐘楼の右手奥に、中宮寺ってお寺があります。
東院伽藍に接してますが、法隆寺とは別のお寺ね。
拝観料が別途大人500円必要になります。
法隆寺を見て疲れたのか、もう飽きちゃったのか、僕がいる間に拝観する人はいませんでした。
ちょっと、可哀想な気もしたけど・・・。
僕も疲れちゃって・・・ お伺いしてません。
拝観料1,000円は高いと思ってましたが、こんなに国宝だらけの寺院もないでしょ。
広い境内は見所満載で、拝観料1,000円も決して高くは感じません。 むしろ安いぐらいかもしれない。
そもそも、この法隆寺は、用明天皇が自らのご病気の平癒を祈って寺と仏像を造る事を願ったのですが。
でも、実現しないままに崩御されたらしい。
その意思を継いで、推古天皇と聖徳太子が建てたと言われています。
日本書紀によると、「法隆寺は一屋余すところなく焼失した」 って記載があります。
だから、西院伽藍は、「聖徳太子の頃のものだ!」 って説と、「再建だ!」 って説とあるそうです。
他にも、法隆寺には次の7不思議があると言われています。
1. 南大門の前に鯛石とよばれる大きな石がある (大和川が氾濫しても水が鯛石までしかこなかった)
2. 五重塔の上に長さ2mもの大鎌がささっている (雷をよせつけず、大風を切るといわれる)
3. 3個所も不思議なかくれ蔵がある (寺の一大事の時以外は開けてはならぬと言い伝えられている)
4. 法隆寺の蛙には片目がない
5. 法隆寺は蜘蛛巣が無い
6. 夢殿の礼磐(お坊さんがすわる石)の下に汗をかいている (実際は良く乾いているそうです)
7. 雨だれが穴をあけるべき地面に穴があかない
他にも、「中門の真ん中に柱があり不思議な構造をしている。」 とか、
「西院の他になぜ東院があるのだろう」 とか、
「東院の中心にある夢殿はなぜ八角堂なんだろ」 とか、
法隆寺には不思議がいっぱいあります。
こんな不思議を訪ねて歩く事も法隆寺を楽しむ一つかもしれません。
法隆寺へのアクセス&拝観料
【拝観料】
・一般 1,000円
・小学生 500円
(西院伽藍内、大宝蔵院、東院伽藍内共通)
【拝観時間】
8:00〜17:00 (2/22 〜 11/3)
8:00〜16:00 (11/4 〜 2/21)
【アクセス】
JR法隆寺駅より 徒歩約20分
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